試験で役立つ!重要判例エッセンス!

公務員試験、行政書士試験、ロースクール入試など各種試験で重要な判例についてポイントを絞ってわかりやすく解説します。

尊属殺重罰規定違憲判決(最判昭和48年4月4日)

【事案】 当時29歳の女性Xが、実父からの長年の性的虐待に耐えかね、実父を絞殺したことで、尊属殺人罪(刑法200条)[現在は削除]で起訴された。 Xは、刑法200条の規定は憲法14条1項の定める法の下の平等に反するとして争った。 【判旨】 尊属殺は普通殺に比…

マクリーン事件(最大判昭和53年10月4日)

【事案】 アメリカ国籍を有するXは、在留期間更新を法務大臣に申請したが、日本在留期間中に政治活動(日米安保条約反対、ベトナム戦争反対運動等)に参加したことを理由に申請を不許可とされた。 Xは、在留期間更新の不許可処分の取消を求め訴訟を提起した…

森川キャサリーン事件(最判平成4年11月16日)

【事案】 日本在住で永住資格を有するアメリカ国民Xが海外旅行を計画し、日本を出国する前にあらかじめ法務大臣に再入国許可を申請したところ、過去に外国人登録原票への指紋押捺を拒否していたことを理由に不許可とされた。 Xは、事実上出国が困難になった…

八幡製鉄事件(最大判昭和45年6月24日)

【事案】 八幡製鉄株式会社の代表取締役Yらは、同社の名で自由民主党に350万円の政治献金を行った。 同社は「鉄鋼の製造及び販売ならびにこれに付帯する事業」をその目的とすると定款に定めていたところ、同社の株主Xは、政治献金が定款所定の目的を逸脱する…

指紋押捺拒否事件(最判平成7年12月15日)

【事案】 日系のアメリカ人宣教師であるXが、外国人登録の際に指紋押捺をしなかったため、外国人登録法[当時]違反で起訴された。 Xは、指紋押捺制度が憲法に違反すると主張した。 【判旨】 みだりに指紋の押捺を強制されない自由は憲法13条により保障されて…

東京都管理職選考試験事件(最大判平成17年1月26日)

【事案】 在日韓国人であるXは、保健婦[現在は保健師]として東京都に採用されていた。 Xが管理職への昇任試験を受験しようとしたところ、受験資格の国籍条項を理由に東京都から受験を拒否された。これに対しXは、東京都に対して慰謝料支払い等を求め提訴した…

定住外国人地方参政権訴訟(最判平成7年2月28日)

【事案】 韓国国籍で特別永住者であるXが、大阪市の選挙管理委員会に対して、選挙名簿に登録することを求めて異議の申出をしたところ、選挙管理委員会が却下したため、その取消しを求めて争った。 【判旨】 地方公共団体の選挙において、憲法上外国人に選挙…